7日間ブックカバーチャレンジというのをご存知ですか?
読書文化の普及のためのチャレンジのようで、基本ルールはおおむね以下のようです。
- 好きな本を7日間毎日1冊投稿する。
- 本の表紙の画像のみアップし、本についての説明はしない。
- 毎日友達をこのチャレンジに招待する。
Facebook上で他の知人の投稿を見ると、1つ目のルール以外はわりと自由に変更して参加していました。
私はFacebook上で元上司からバトンを渡されました。
最初は参加しようと迷っていたのですが、自分の人生を変えた7冊というお題で本を選んでみたところ、自分を見つめ直すきっかけになりそうな気がしたので参加することにしました。
ルールは以下のように勝手に改変してチャレンジに参加してみました。
- 好きな本を7日間毎日1冊投稿する(お題:自分の人生を変えた7冊)。
- 本の表紙の画像、本についての簡単な説明、そしてどのように本に影響されたかの簡単な説明を投稿する。
私の職業がWebアプリケーションを開発するエンジニアなのと個人的な興味の関係でかなり偏っていますが、部分的にでも面白いと思ってくれる人がいるかも知れないので紹介します。
「人を動かす」
最初は有名な自己啓発書でD・カーネギーの「人を動かす」です。
「人を動かす」という物々しい題名ですが、気持ち良く人とコミュニケーションを取るためのポイントがたくさん載っているような本です。
特別な内容ばかりでなく、自分でも考えたら分かることが書いてあると思います。
ただ、意識して実践できている人は多くないのではないかと思います。
私は人と話すのが大の苦手で、大学生の時に改善しようと思い立っていろいろWebサイトや本を読んでいた時にこの本に出会い、大きく改善しました。
「線形代数キャンパス・ゼミ」
すでに大分偏ってしまっていますが、2冊目は大学数学の参考書の「線形代数キャンパス・ゼミ」です。
大学生時代にかなりお世話になった本です。
私は商業高校から大学の理系学部に入学したのですが、最初の数学関連の講義で全く理解できず、藁にもすがる思いでこの本を買いました。
この本以上に大学レベルの数学をわかりやすく教えてくれる本には出会えてない気がします。
この本のおかげで数学関連の講義でS評価もらえるようになりました。
高校の授業で行列を一切やってなかったので一番役に立ったこの本の写真にしましたが、大学数学キャンパス・ゼミ、大学物理学キャンパス・ゼミシリーズは当時発売されていた本全部買って読みました。
だいぶ読んだ内容は忘れてしまいましたが、おかげで数学・物理学のいろんな分野が好きになりました。
「30日でできる! OS自作入門」
3冊目はコンピュータの本で、WindowsやMacに代表されるOSと呼ばれるソフトウェアを(最低限の機能のみ)自作してしまおうという本です。
こちらも大学時代に読みました。
OSの仕組みを知らなくてもWebアプリケーションとかは作れるのですが、知っていることで何か問題が起きたときの発見の手掛かりになったり、作り込む際に役立ったりすることがあります。
この本を読んだことで、どんな分野でもある程度表面的な部分を勉強したら、より大元の部分の勉強をしようと思うようになりました。
「死に至る病」
4冊目は有名な哲学書の「死に至る病」です。
私は大学生の時にコミュニケーションもそうですが自分を変えようと思っていろんな本を読んだり、本の内容を試したりしました。
もちろんいきなりうまくはいかないので、失敗の連続で何度もこのままでいいやと挫折しそうになりました。
この本で弁証法という考え方を知ってそれを自分に当てはめたところ、失敗も冷静にとらえられるようになり、心が折れることが基本なくなりました。
弁証法は哲学の用語で、物事の変化や発展の過程の法則という感じです。
正確な解釈ではないですが、私はこの本を読んだときに弁証法を自分の成長に当てはめて、うまくいく時とうまくいかない時の繰り返しだと思うようになりました。
それは当たり前のことなのですが、今まで頭で分かっていただけで、この時初めて腹落ちしました。
今でも仕事でうまくいかない時は、(正確ではないですが)弁証法におけるうまくいかないような状態であるアンチテーゼだと思って改善策を冷静に模索してます。
「知の創成」
5冊目は認知科学と呼ばれる人間の知能を解明しようとする学問の本です。
この本も大学生の時に読みました。
この本で創発という面白い現象の存在を知り(この本には創発という言葉自体はなかったかも知れませんが)、人工知能や機械学習といった学問に深い興味を持つようになりました。
創発はイメージとしては、単純な機能しか持ってないロボットなのに実装されてない複雑な機能を持ってそうな動きをする、みたいな現象です。
「論理哲学論考」
6冊目も大学生の時に読んだ哲学の本です。
ひたすら哲学的な内容について大原則・原則というように階層的に原則が羅列されている本でした。
正直内容は理解できなかったですが、自分の人生も原則を決めて生きると良さそうだと思い、この本を読んでからずっとそうしています。
それが自分に合っていて生きるのがこの本を読む前に比べて楽になりました。
「計算論的精神医学」
最後は最近存在を知って買って読んでいる最中の本です。
人工知能や機械学習といった分野の知識や技術を使って精神医学に役立てよう、という学問分野の本です。
私が大学卒業時に興味を持っていたのは「人工知能の知識や技術を応用して人間の自己実現に役立てられないか」というものでした。
その後それを頭の角に置きながらWebアプリケーションのエンジニアとして働いて、たまに自分の時間を使って勉強していました。
しかし、仕事が忙しくなり自分の時間も仕事関連の勉強に費やすことが多くなってしまい、覚えてはいるものの真剣にそれについて考えたりする時間がなくなりました。
そこでこの本を見かけて急に大学卒業時の思いが蘇り清々しい気分になりました。
この本の内容自体は私が興味を持っていた内容とは関連はしますが方向性が異なります。
ただ、自分の思いを蘇らせてくれたのでとても重要な本になりました。
まとめ
元上司からいきなり回ってきて最初は驚きましたが、過去の自分を部分的に思い返すことができたので、チャレンジに参加して良かったと思いました。
自己啓発本もいろいろ読んだので自己啓発本が多くなりそうだと思ったのですが、専門書や哲学書がメインになってしまいましたが、それも含めて面白かったです。